けやき便り

骨を強くするお薬の紹介💉

気がつけばもう6月🌸衣替えの季節となりました。朝晩の冷え込み、日中の暑さとの温度変化で体調を崩しやすい季節ですので、皆様体調管理には十分お気をつけください。

さて、今回は骨粗鬆症のお薬の紹介です。女性は60代を迎えたら要注意なのが骨粗鬆症という病気です。女性の骨量は閉経を迎えると減り始め加齢とともに進むため誰もが危険性を持っています。60歳以上の日本人女性において、身長低下や背中の曲がりを自覚している場合、50%~60%以上の患者様に骨折が見つかっています。本人も気づかないうちに骨折が起こっていることもあり、「いつのまにか骨折」を起こしています。骨折すると周りの骨に負担がかかり更にドミノ倒しのように骨折が進み、どんどん背中や腰が曲がってしまう可能性が高まります。介護が必要になる人の5人に1人は「骨折・転倒・関節疾患」が原因です。骨粗鬆症の状態は、軽く転倒しただけでも脚の付け根を骨折したり、手術や入院が必要となるリスクも上がります。長時間の安静が必要になると「寝たきり」になる可能性が高まります。骨粗鬆症は早期からの治療が望ましくなります。

フォルテオというお薬は、骨の代謝を助け、新しい骨を造る働きがあり、骨を強くする事が確認されています。1日1回自己注射で治療を行うお薬です。自己注射と聞いて不安になる方もいらっしゃると思います。しかし、手技はとても簡単で、針は大変細く長さは米粒程度、痛みはほとんど感じません(1型糖尿病の小学生のお子さんも同様の針で自己注射しています)。一生のうちで2年間だけ投与できる薬剤で、製薬会社と当院で患者様を2年間サポートする体制もしっかり豊富に整えております。フォルテオ開始時には看護師が丁寧に患者様に説明し、理解するまで練習に通っていただき、不安や不明点があればすぐ、専門のコールセンターでも対応してもらえます。

骨粗鬆症は①食事療法②運動療法③薬物療法の①~③を合わせて治療していきます。

①食事療法 骨にいい食事をする事が大切です。「いつのまにか骨折」というウェブサイトで安心・簡単な火を使わない骨にいいレシピを紹介していますので是非参考になさってください。骨折をおいしく予防しましょう。

②運動療法 バランス運動やストレッチを行う事で、骨折の原因となる転倒の危険性が減ることもわかっています。受診時にバランス運動、ストレッチのやり方を看護師が指導致します。ただし、背中や腰に痛みの症状がある方は、無理をせずに行える範囲で運動しましょう。

③薬物療法 主に、新しい骨を造る(骨吸収促進剤)と、骨が壊れるのを防ぐ薬(骨吸収抑制剤)があります。今回は、新しい骨を造る骨吸収促進剤、フォルテオの紹介でした。次回は骨を壊れるのを防ぐお薬の紹介もしていきます。

 

 

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